先日、フィラリア症のワンちゃんが来院されました。
ミクロフィラリア(血液中などにいる子どもの虫です)も心臓の肺動脈に寄生する大人の虫もたくさんいました。ワンちゃんは、元気も食欲もなく、ぐったり

心臓も弱っていて、死に瀕している状態でした。
まずは、心臓呼吸を楽にする治療を優先して、状態を改善させます。
次に、ミクロフィラリアの駆除です。
少しずつ駆除しないと、ショック状態になり、命の危険があります。
ステロイドを使いながら、微量の駆除薬で少しずつ殺していきます。
細い血管で一度に詰まってしまわないように、気を使います。
1か月かけて、ミクロフィラリアは血液中で検出されなくなりました。
食欲も元気も出て、今ではお散歩もできるようになりました。

まだ5−6年は心臓に親の虫がいますので、継続治療は必要です。
新たなフィラリア感染や親の虫の交尾で生まれるミクロフィラリアとの戦いです。
継続的に駆除薬で治療することで、フィラリア症から脱却できます。
そうは言っても、「予防に勝る治療なし」ですね!
皆さんも、十分ご注意くださいね
